スポーツを行うアスリートがハードなトレーニングを行うと、筋肉に大きな負荷がかかりますが、負荷がかかるのは筋肉だけではないことをご存知でしょうか?実は、骨と骨とをつなぐ「関節」や「腱」にも大きな負荷がかかっており、その負荷がパフォーマンスに大きく関わっているのです。
どのように関わってくるのかと言うと、例えば段差がある階段などでトレーニングをした際に膝が痛む、ウォーミングアップで走った時に足首や股関節が痛むといった症状こそが、慢性的な疲れの蓄積や必要以上に関節に負担がかかっているというシグナルです。そうった痛みが発生するとプレーに集中できなくなり、パフォーマンスに影響が出てくるのです。
今回は、体やスポーツに「関節」がどう関わっているのかについて詳しく解説します。
著者紹介
パワーリフティング全日本選手権12連覇
NSCA-CSCS・NSCA-CPT/認定スポーツメンタルコーチ
阿久津貴史 (公式HP)
1982年生まれ。元パワーリフティング選手(2023年11月の世界選手権を最後に引退)。2010年〜2023年105kg級日本代表(2021〜2023年団長)。パワーリフティング専門ジム「TXP」を運営。後進育成・コーチングも精力的に行っており、全日本優勝者を多数輩出。アスリートのパフォーマンス向上を目的とした、理想的なエルゴジェニックエイドの開発にも日々尽力している。
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関節によって動かされる人間の体の仕組み
実は人間の体は筋肉だけでは動かすことができません。筋肉で作られたパワーは腱を通じて骨に伝わり、そのパワーが関節によって動きに変換されています。骨は関節を軸に回転することで体を動かすことができるため、「関節」は人間にとって重要な部位です。また、プロのアスリートにとっても関節の怪我や不調はパフォーマンスに影響があるため、十分注意しなければいけません。
では、実際に関節はどのような構造なのか説明します。下記の図のなかで骨と骨を繋ぐ青い部分が「関節」になります。ちなみに筋肉と骨を繋ぐ部分が「腱」になります。
関節を中心に骨が動くことで走ったり、しゃがんだり、物を掴むなどの動きが起こるのですが、そのためには滑らかに関節が動くことが重要になってきます。滑らかに動くために骨の先端には「関節軟骨」というクッションの役割を担っている部位があります。
軟骨は網目状に重なっており、その中にはヒアルロン酸や水を蓄えています。クッション性とヒアルロン酸や水で滑らかな表面を維持でき、そのおかげでスムーズに体を動かすことができるのです。
関節とスポーツの関係性
スポーツで最大限のパフォーマンスを発揮するためにも体を動かすことに欠かせない「関節」は重要になってきます。
アスリートは体が柔らかくてしなやかであることが大切で、実際に柔軟性が高いと怪我予防はもちろんのこと、パフォーマンスの向上にも関わってきます。柔軟性は、関節の動く可動域(範囲)の程度を表します。柔軟性が高いと筋肉がダイナミックに関節を動かせるということに繋がります。
よって、関節の可動域(範囲)が十分にあれば、遠くのものに手が伸びやすくなったり、大きな動作をすることができます。こうしたメリットはスポーツで戦うアスリートには非常に重要でしょう。
ただし、可動域が広すぎたり、関節が緩かったりすると怪我にも繋がってしまうため、適切な可動域を把握し、それを維持することも大切になってきます。
ちなみにアキレス腱などの腱もバネのように伸び縮みする性質があるため、パフォーマンスに大きな影響を与える役割があることも覚えておきましょう。
アスリートが運動時に故障しやすい関節の部位
アスリートが故障しやすい関節として、特に膝や足首が挙げられます。これらの関節は、スポーツの基本動作でもある走ったり飛んだり、急に止まったりといった動作で大きな負荷がかかるため、故障しやすいとされています。
実際にランニングの着地時には体重の1.5〜5倍ほどの衝撃、ジャンプの着地時には体重の10〜12倍ほどの衝撃が脚にかかると言われており、ランナーは関節や腱の怪我が多く、アキレス腱炎や足底腱膜炎に70%もの人が陥るという調査結果もあります。(1)
ただし、故障しやすい部位というのは体の動かし方が違うようにスポーツごとで異なります。故障しやすい部位に関して、実際に発表されている論文を交えて解説します。
股関節・膝関節・足首関節
世界中で約20万人のプロサッカー選手がプレーしていますが、その怪我の多くは肉離れなどの筋肉に関する怪我が多く、次に打撲や股関節、膝関節、足首の関節捻挫などが挙げられます。また、さまざまなスポーツがありますが、中でもサッカーはトレーニング時間あたりの怪我の発生率がどのスポーツよりも高いとされています。
回旋運動をするスポーツは、関節が早い段階から変形性膝関節症になるリスクが高いということがわかっています。(変形性膝関節症は、膝の関節の軟骨の質が下がり、少しずつすり減っていきます。また、摩擦することで膝に痛みを感じるほか、関節が変形する疾患です。)
元プロサッカー選手の股関節や膝関節は、運動をしていない一般の人に比べておよそ2.5倍、股関節に関してはおよそ2.4倍も軟骨がすり減ってしまう変形性関節症になっていることが分かっています。(2)
肩関節・肘関節
サッカーとは異なり、投球動作やラケットを振るような動作をするスポーツには、肩関節や肘関節への負担が大きいです。ちなみに、スポーツで必要な動作を行うときに肘の痛みが発生し、通常必要な動作が行えなかったりする症状を一般的には、野球肘やテニス肘と呼んだりもします。
プロ野球選手の投手が行うオーバーヘッド投球動作は複雑で、股関節の可動域(ROM)の制限によって肩にさらなる負担がかかり、怪我に繋がる可能性があるとされています。また、オーバーヘッド投球動作は肩にかなりの負担・ストレスがかかっているということが実証されています。(3)
実際の投球動作には、肘の内反トルクが関節損傷限界を超える50〜120Nmのピーク値に達しており、尺側側副靭帯 (UCL) を損傷するリスクが非常に高いという結果も出ています。(4)
このように行うスポーツによって影響のある関節の部位は異なります。
関節を故障しないようにアスリートが気を付けるべき対策
関節や腱はスポーツを行うアスリートにとってパフォーマンスの低下に繋がるため、故障しないように最善の注意をはかる必要があります。
筋力トレーニングや正しいフォームを習得する
まずは筋力トレーニングを行い、膝や足首周りの筋力を強化することで、関節への負担を軽減することが大切です。中でも大腿四頭筋やハムストリングスのトレーニングが有効なので、そういった部位を意識した強化メニューを行うようにしましょう。また、正しいフォームや動きを習得し、自分に合ったシューズやサポーターを使用することで、関節への負担を軽減できます。
柔軟性を高めるストレッチやウォーミングアップを行う
次にストレッチングを日常的に行い、関節の柔軟性を高めることが重要です。これにより、関節の動きがスムーズになり、関節や腱などの故障のリスクが減少します。また、適度なウォーミングアップとともに、エクササイズやストレッチなどのクールダウンを行うことが大切です。ウォーミングアップをすることで、体温が上がって血流が良くなり、筋肉や関節がスムーズに動くようになります。
適切な休息とアスリートに必要な栄養素で回復を促進
一般的にスポーツ競技に集中すると体の痛みを感じにくく、気づかないまま関節を痛めてしまうこともあるため、適切なタイミングでの休息も意識しましょう。また、アスリートは試合やウォーミングアップだけでもかなりの体力を消耗するため、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの身体に必要な栄養素が詰まった食事やサプリメントで栄養をとることで、体力や関節の回復を促進できます。
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