長時間走り続ける持久力が必須なサッカーという競技の中で、試合の最後まで体力を温存するために大切な事として挙げられるのが「栄養補給するために適した食べ物」と「栄養補給するタイミング」です。
実際に試合前から試合中、ハーフタイム、試合終了後といったそれぞれのタイミングで必要な栄養素、栄養補給の方法について詳しく解説していきます。
著者紹介
パワーリフティング全日本選手権12連覇・現日本記録保持
NSCA-CSCS・NSCA-CPT/認定スポーツメンタルコーチ
阿久津貴史 (公式HP)
1982年生まれ。パワーリフティングの競技者として活動するとともに、パワーリフティング専門ジム「TXP」を運営。後進育成・コーチングも精力的に行っており、全日本優勝者を多数輩出。アスリートのパフォーマンス向上を目的とした、理想的なエルゴジェニックエイドの開発にも日々尽力している。
サッカーの試合前日までに必要な栄養補給
まず初めにサッカーの試合一週間前から前日までのタイミングで必要な栄養補給について解説します。試合当日に向けて栄養補給で必要なエネルギーを身体の中に貯蓄していくことで、試合で最大限の実力を発揮できるようになります。
実際にサッカー日本代表、海外プロサッカーリーグのエリート選手として活躍されている三苫選手も試合前のトレーニングの段階から様々な栄養素を含んだPPNサプリメントを使用して頂いております。
試合一週間前
サッカーの試合がある一週間前からは、エネルギーに必須なグリコーゲンをたくさん含んだ食事を心がける必要があります。グリコーゲンとは、筋肉に蓄えられる糖の一種で、筋肉の収縮のためのエネルギー源となります。筋肉に蓄えられるグリコーゲンを筋グリコーゲンと言い、体内のグリコーゲンの8割強が筋グリコーゲンとして蓄えられており、運動においてとても重要な役割を果たしています。(1)
パンやごはん、いも類などの炭水化物(糖質)を摂ることが大切ですが、それ以外の栄養素も必須になります。それぞれの割合としては、炭水化物55~65%、タンパク質12~15%、脂肪 30% 未満で構成される必要があります。目標は、体重維持のために十分なエネルギーを提供し、グリコーゲン貯蔵を最大化するために体重1kgあたり7~10gの炭水化物を摂取することです。(2)
試合二日前〜前日
サッカーの試合の二日前から前日までの期間も引き続き炭水化物(糖質)などをしっかりと意識して必要な栄養を摂ることが大切です。
実は筋グリコーゲンの利用可能量が少ない状態でサッカーの試合を開始した選手は、ハーフタイムで筋グリコーゲンを完全に使い果たすことが実証されました。ですので、試合前日やキックオフ前までに最適なグリコーゲンを摂取して貯蔵することが大切になります。(3)
グリコーゲンを貯蔵するために必要な推奨事項では、試合の24~48時間前に6~8 g/kg/日の炭水化物を摂取することが推奨されています。(4)
また、試合前は特に食物繊維や脂質を控え、消化不良などを起こさないように注意が必要で、食事とは別に脱水症状にならないように飲み物を飲んで十分な水分補給も意識して行う必要があります。
サッカーの試合当日に必要な栄養補給
サッカーの試合の当日なので、栄養を摂取できるタイミングが限られてしまいますが、しっかりと実力を発揮するために意識して食事や水分補給を摂る必要があります。キックオフ前・試合の合間・ハーフタイムなどそれぞれのタイミングに適した栄養補給について解説します。
キックオフ前
サッカーの試合のキックオフ前には、これからプレーするのに必要な十分なエネルギーと適切な水分補給状態を確保することが大切です。ただし、フル出場する場合や一部の出場、ゴールキーパーなどのプレーするポジションによって必要なエネルギー量や水分量が異なるので、注意しましょう。(5)
これまで同様に炭水化物(糖質)を意識した食事を摂ることが大切ですが、消化の時間を考慮して試合の3〜4時間前までには食事を済ませておきましょう。
水分補給については、水分不足状態で試合を始めるのを防ぐために、選手はキックオフ前とウォームアップ中またはウォームアップ直後に少量の水分を分割して摂取する必要があります。試合 2~3時間前に体重1kg あたり5~7mLの水分を摂取しましょう。(6)
試合の合間
試合の合間に栄養補給を行う際ですが、試合中のエネルギー利用を確保するための現在の推奨事項では、試合中に30~60gの炭水化物を摂取することが推奨されています。(7)
この場合、炭水化物を含む飲料を飲むことで素早く必要なエネルギーをチャージすることが可能です。
ハーフタイム・延長戦
ハーフタイムや延長戦の場合は、長時間のプレーで失ってしまったグリコーゲンやエネルギーを素早くチャージすることが大切です。
食事がとれない場合は、ドリンクにてグリコーゲンを摂取しましょう。ドリンクはスポーツドリンクの他に、オレンジジュースなどのフルーツジュースやバーモントドリンクなどのお酢が含まれているものを摂りましょう。オレンジジュースには果糖+クエン酸が。バーモントドリンクには果糖+酢酸が含まれています。クエン酸や酢酸は筋グリコーゲンの合成を促進させます。(8)
サッカーの試合終了後に必要な栄養補給
試合が終わってからも身体の回復を早めるために、しっかりとした栄養補給を行うことが大切になってきます。試合終了後の時間経過ごとに必要な栄養補給について解説していきます。
試合終了後の数時間
試合終了後の数時間の間に適切な炭水化物を摂ることによって、肝臓と筋肉両方のグリコーゲン貯蔵量を補充することが大切です。試合で失われたグリコーゲンを再合成させるために、合成酸素が一番活発になっている試合直後に摂取することが最適です。
ちなみに、試合終了後すぐに摂取した場合と、試合終了して2時間経った後に炭水化物を摂取した場合だと筋グリコーゲン濃度が45パーセントも低下する可能性があることが分かっています。
体重80kgのプレーヤーは、試合終了後の数時間に1時間あたり最大 96gの炭水化物を摂取することが推奨されます。(9)
また、試合後の水分不足に関しても注意が必要で、体重75kgのプレーヤーは発汗量が2Lを超え、脱水状態は2%を超えます。個人の発汗量は90分あたり1.1Lから3.1 Lの範囲であり、プレーヤーが自分の発汗量を認識し、運動後にそれに応じて水分補給することの重要性を概説しています。(10)
試合終了後の一晩から翌日
試合が終了して就寝するまでの間に身体の回復に必要な栄養を摂取することも次の日の練習に向けて大切になってきます。例えば、睡眠前に摂取したタンパク質は効果的に消化吸収されることが証明されており、タンパク質合成が増加し、一晩の回復中に全身のタンパク質バランスが改善されます。(11)
試合で消費したエネルギーをしっかりとバランスの取れたサプリメントを活用して身体の回復を仰ぐことも大切です。PPNのサプリメント「00X’AAA+ALPHA」は、運動持続時間の延長に特化したサプリメントなので、サッカー選手などの長時間の試合が続くようなアスリート選手におすすめです。
サッカーの試合に必要な栄養素・補助食を学んで実践しよう
適切なタイミングで必要な栄養素を摂取することで、サッカーで大事な持久力や瞬発力を発揮することが可能になります。また、PPNのサプリメントを併用することで筋肉の合成が優位になり、しっかりとコンディションが整った状態を維持しながら試合に出ることが可能になります。
おすすめしたいサプリメント
上記を踏まえ、サッカーのエリートアスリートにお勧めしたいのは、以下のラインナップになります。各商品の特徴は、それぞれのページ下部に詳しく記載しております。なお、三苫選手が使用するサプリメントについては、こちらをご覧ください。
- トレ前後001'PEPTO FORCE 3.0【15.2g分包×20包/箱】パイナップルフレーバー
- トレ中00X’AAA+ALPHA【40g×20包/箱】シトラスフレーバー
- トレ後099'CREATINE THE ONE. 10g分包×30日分 パイナップル味
- 食間360' PROJOINT® 6粒/包×30日分
PPNのサプリメント管理体制について
現在市場で販売されているスポーツサプリメントは、たとえインフォームドスポーツを取得していても、市場に流通させながら検査を実施しているのが通常です(全ロット検査を実施しているが、検査結果を待たずして出荷している)。
しかしながら、アスリートのドーピング陽性リスクを極力排除するためには、全ロット検査でも十分ではないと考えています。そのため、PPNでは全製品・全ロットに対して、市場に流通させる前に検査を実施するだけでなく、「結果を確認するまで出荷しない」という管理体制を取っています。